Engage Kiss第3話「ほんの僅かな酷い代償」感想
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第3話感想
今回はシュウの内面に深く突っ込んでいく話。
ということでわかったのは・・・シュウは幼少期に両親を悪魔に殺害されたことがきっかけで自身もD対策(悪魔)に乗り出していて、悪魔を狩る目的のためなら悪魔との契約をすることや、さらにはその悪魔であるキサラに過去の記憶を差し出すこともいとわないこと。
だがその記憶の中には昔の恋人であったアヤノと交際、同棲していたときのことも含まれていてすでにシュウは初デートで彼女が着ていた服のことを忘れていた。
そのかわり、たびたび飛び起きるほどの悪夢として出てくる両親殺害の光景は絶対にキサラには差し出さない、それはその記憶を消去することでいま自分自身の存在というか生きている意義すべてを消去してしまうことになるから。
自身が電気ガス水道止められる貧乏ぐらしを余儀なくされてもいいから眼の前の悪魔を狩ることだけに集中する、それは悪魔が両親を殺害したにくき存在だから、それくらいこのD対策には断固たる意志をもってのぞんでいて、自分が絶対に案件を請け負うためなら何をしてでも最強になるし、強力なダンピングをしてでも他社に落札をさせないし辞退させる。
っちゅうシュウの原動力が描かれた。
ちなみにシュウがキサラに差し出した記憶はキサラが保有しているみたいだ。
ならば逆にキサラがシュウから差し出された記憶を戻す行為もいずれは行われていくことになるのであろうか、とくに、記憶を差し出しまくって悪魔に両親を殺害された記憶以外すべての記憶を失い、もう差し出すものがないってことになった頃合いで。
そしてなぜにシュウは悪魔であることを知りつつもキサラと契約するに至ったのか、こんどはこちらも掘り下げがなされていくことだろう。
逆に言うとアヤノにとっていまも付かず離れずの関係であるかつての恋人兼部下が悪魔を目の前にどんどん強くなっていく姿を見せられていくとともに自分とのあれやこれやの記憶がなくなっていくってなある意味では望ましいが望ましくない姿を見せられていくことになるわけで。
別れた後に全く関わりを持たなくなったならまだしも、こういうビミョーな仕事関係だけになっている相手がかつての記憶を差し出している事実はこれはもの悲しさすらあるわな。
とくに女のほうが未練がましい場合さらにそのもの悲しさが増幅されていく。
女のほうが振ったのに未練があるってどういう状況やねんって印象を強く受けてしまうけどな。
お前それじゃあいっとき降って湧いてきた感情だけで振ってるってことになってしまうじゃないかよ。
待ち合わせでも女の方は幸せだった日々を思い返すような服を着てきてるしよお。
そしてキサラもキサラでシュウの記憶を自分がこれ罪悪感を感じているのか、そこは機械的に淡々とやっているわけではなく、もとは人間なのか人間の心を持っている悪魔なのかシュウがどうしても欲しいっていうから仕方なく自分はやっているって立場なのね、でもこれキサラもどんどん罪悪感ばかりが溜まっていって本当に自分は悪魔と戦うべき存在なのか疑問を思うようになってメンヘラになっていきそう、というかすでにメンヘラに片足突っ込んでいるよねこれ。
変わって、警察はD対策の案件には直接的には参加していないがサイドストーリーとしてその背景を説明する役割に回った。
なんとしてでも悪魔を狩ることに執念を燃やすシュウに「毒を制するための毒でも毒に変わりはない」「いままで逮捕した悪魔憑きは能力、体の一部、命を失っていたが彼は何を差し出して失っているんでしょうね(こちらは複数の文をひと文にまとめたもの)」なるメッセージがわびしく感じられるなこれな。
失う記憶がなくなったらこんどは別なものを差し出すシュウの姿が思い浮かぶだけになおさらね。
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