平家物語第1話「平家にあらざれば人にあらず」感想
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第1話感想
「祇園精舎の鐘の声」なる書き出しを知らない人はいない平家物語がアニメ化。
1話でざっくりとびわがかむろを侮辱した罪を咎められて父を殺されて孤児になったこと、平家の現況が海運で財を成し朝廷に入り込むほどの隆盛を極めていること、その財で新たな海運ルートを構築し厳島にも神社を建立しようとしていること、未来が見える少女、びわが過去が見える平重盛に引き取られてからの日常、そして平家の権力の象徴である殿下乗合事件の様子が一気に描かれた。
もう感想をまとめるのにこれで3回書き直しているよ。
なんでかって、短い時間でうまくまとめられていたけれど単純に設定説明の情報量が多かったからだったうえ、私たち令和を生きる人は日本史の授業で源平の合戦の結末は変えられない歴史としてすでに習っているからなのよね。
その結末に至るまでにどのようなできごとというか戦があったのか、ってのを戦記にしたためたのが平家物語なんだけどな。
だから私たちもびわ視点で作品を見ていくことになるのかな、なぜなら未来が見えているからね、この場合の未来とは本編内の時間を現在にしたときの未来であり、私たちの生きてる時代からしたらどちらも過去ってことね。
でも平家の人間は誰も知らないわけじゃない、この隆盛がいずれは終わりのときを迎えることなんて。
たとえ知っていたとしてもじゃあ勢いづいている今を楽しく生きようってなるわけだしね。
ときおり描かれるびわが絡む日常描写が貴重かつ不穏だったよね、荒れはてた京の街、放置された武士の死体、ゴウゴウ襲いかかる渦潮、清盛ならそんな未来がくることは一切信用しないんだろうな。
でも起きる未来は今の選択の結果であり絶対に変わらないってことだから、どんなに未来を変えようとしても絶対にその未来が訪れることになってしまうってのが未来が見えることの怖いところよね。
そうなるとびわの役割は清盛らに待ち受ける不変の未来を見届け琵琶法師となり語りついていくってことになるのかなこれ。
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