平家物語8話感想:人はそれを「追い詰められている」という

2022年冬アニメ



平家物語第8話「都落ち」感想


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第8話感想

1シーンだけの登場にも関わらず頼朝があちらの大河ドラマの大泉頼朝よりもいいキャラしてるんだけど!?

それよりも、誰かが行っていたとおりこの作品を神視点で見るのはあかんね、こちらは日本史で必ず源平の合戦を学んでて誰もがその結末を知ってるからどうしても神視点になってしまうんだけれども、当事者視点で見ないといけないね。

びわが母親探しをはじめたそのとき、源氏が一気に日本中で勢力を拡大し西進、ついに京まで迫るとともに平家がその勢いに押されて次第に追い詰められていく展開。

びわの動かし方ァ!!彼女は平家の栄枯盛衰っぷりを後世に語る役割の人物であるから源平の動きをみないといけない役どころなんだけど、それでも京→越後→京にとんぼ返りって彼女を無理くり動かしてるよな。

その平家は最終的に太宰府に逃げたわけだけど、平家に協力的であり源氏の勢力がそれほど強まってない九州地方にすがるしかないこの現状がいかに精神的に追い詰められているかよくわかる。

ここで一度戦局を立て直して西から再び京を取り戻すって算段なんだろう。

だが倶利伽羅峠の戦い(7万もの平家の軍勢が谷底に落とされた戦い)を含むいくつかの戦いで敗走し10万もの軍勢が7000にまで減ったことで維盛ら清盛、宗盛と親しい人物の間ではあきらめムードも漂ってるけどな。

むしろ、宗盛お前何この期に及んで宴ばっかり開いてるんだよ・・・って思ったら、この人、やはり栄華を極めた頃の平家しか知らず戦いを知らないから源氏との戦いでも妙案が思い浮かぶわけでもなく、宴で酒を交わすことで現実を見ないようにしてるんだろう。

ここで維盛らがとった判断が亡き父の栄華の象徴であった六波羅と福原を源氏に明け渡すくらいならきれいさっぱり燃やして荒らしてしまえってのが敗者の去り際の最後っ屁にしか見えてこないから困るのよ。

そう、維盛ら平家の生き残りは父の象徴をいとも簡単にきれいさっぱり捨てちゃった。

清盛がおもしろかろうと建造し自分達が政治の主権を握ったら外国との海上貿易の拠点にするはずの都をな、簡単に捨てちまった。

ああそうか、維盛は以前総大将となった富士川の戦いで戦う前に怯えて逃げて不戦敗して、起死回生をとはかった倶利伽羅峠の戦いも大敗北してるから平家にとっては彼は勢力を縮小させる元凶、いわば大戦犯になってるんだなこれな、それもあってか居場所がなくなりつつあってずっと絶望視するようになってしまっていると、どうにか励まそうとしている資盛や清経の姿があったがその後都を一切合切焼き払ってしまえってなるからには相当精神状態に追い詰められているよな。

だから維盛らの様子をよそにやけにひとりだけ強気な徳子がなんともむなしい、「帝がいらっしゃるところが都」の言葉が本当にむなしい、都はなくなっちゃったけどまだ自分たちが有利でありたいと思う気持ちが逃げの言葉になっちゃってなおのことむなしい。

なぜかというと、彼女の強さはどんどん追い詰められている平家を鼓舞し現状を打破して逆転できるような強さではなくこんな状況になっても自分だけは生き延びるっていう違う意味での強さだからである。

これからはわしの時代じゃ!とあんなに余裕だらけだった清盛の全盛期と比べるといまの平家の落ちぶれと余裕の無さが本当に手に取るように分かるね。

そこかしこで人間関係がギスギスして指揮系統も定まらず、あまつさえ一門の面々の向いている方向もばらばらになっているもの、これは衰退途上の組織の特徴と一致する。

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