時光代理人-LINK CLICK-5話感想:地震が起きると分かっていても大切な人を助けられないこの苦悩

2022年冬アニメ



時光代理人 -LINK CLICK-第5話「告別」感想


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第5話感想

中国では都会と田舎の経済格差が非常に大きく戸籍でさえたまたま生まれた場所により「農村戸籍」と「都市戸籍」の2つに分けられてそれぞれ受けられる社会保障の内容が異なる政策が取られている。

大都市において農村戸籍から都市戸籍に転籍するにはこれまた優秀な人材がほしいとの政府の思惑から大卒の資格が必要となるが、そもそも大学に進学すること自体難度がものすごく高く農村戸籍のまま都市部で出稼ぎ労働をする人間も大量にいるよ(つまりは都市出身で都市戸籍を持ってる人間はそれだけでエリートだよ)って話をまずは知っておかないと作品の半分は意味がわかってこないと思う。

それがあるから農村の若者はみな田舎を離れて都市に行こうとしてるが、勉学ではエリートになれるかもしれないが、バスケでは飯が食えないって現実もあるから親心として止めようとしている・・・

チェンシャオらの親子げんかがヒートアップしてる理由はだいたいこれ。

しかし中国のケンカはうるさいし、田舎の家はめちゃくちゃ小さくて風通しが良すぎるからなにかあるたびに近所の人が来てしまうのは分かるんだよな。

トキとヒカルにとってはこれからチェンシャオらに起きる運命はわかっている、わかっているから大切なあの人だけでもその運命から救い出したいが「過去を変えられない」鉄のルールにより未来のある彼らを言っちゃ悪いが放っておかないといけないっちゅうこのもどかしさ。

とりわけ実の両親を同じ地震で亡くしているトキにとっては大切な人が命を落とすのを黙って見ているしかないのはあまりにも酷だった。

どうしてもルールを破ってまで誰かを助けたいとするトキにヒカルがあえて母親が助かる手段はある、と言いウソを伝えたのはやはりずっと1枚の写真の先にある大きな大災害と絶対に避けられない人の死、それらを知っても何もできないことに対しての贖罪を一人で背負い込むつもりだったから。

ウソをつかれたトキからぶん殴られてもそばでいっしょに変えられない結末を悲しめるヒカルはよきパートナーだわ。

トキとヒカルの関係は険悪になってしまったがそれと同時に依頼者のチェンシャオの生き方も変わっていた、そう、トキが写真の世界に行く前と後で面識は無くなってしまったっぽいが、過去に悩む生き方ではなくなり未来を見られるようになったことで結婚して5〜6歳くらいになる子がいたのである。

どういうことか、それはチェンシャオがずっと大切な人に伝えられなかったことをふたりに託し彼らが代弁したことで記憶が書きかわったのかな、チェンシャオ自身の生き方がさっぱりと変わっていたってこと。

ガレキの下敷きになってしまい最後の力を振り絞った母親からの「生きなさい(行きなさい)」の言葉、この親心あふるる言葉によりチェンシャオは強く生きられるようになり建築家として大成しただけでなく新しい家族にも恵まれた。

トキは「彼らを救えないのにメッセージを伝える意味はあったのか」と問いかけていたが、伝えた事自体にちゃんと意味はあった。

その成果がガレキといっしょに処理されたかに見えたカメラが突然自宅跡地から見つかったこと。

ラストに現像した写真がトキがあのとき写した写真の数々でありその背景にはいままでずっと描かれてきたとおり勉学に励んでほしい母親に対しどうやっても田舎を離れて都会に出てスポーツで成功したい若者なる田舎と都会の大きな格差っちゅう中国にいまだ残存する問題と絡められて、一枚一枚にいまは亡き大切な人に向けてのメッセージ性も込められている、なんてもの悲しい一連のストーリーだったんでしょう。

過去は変えられないが、自分の未来はこれからの生き方、考え方次第でどうとでもなるってことなのだ。

ヒカルはトキのメンタルを回復する手立てもちゃんと用意してやってほしいわ。

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