ルパン三世PART6 4話感想:ルパンを用いた押井守劇場、始まるよ!

2021年秋アニメ



ルパン三世 PART6第4話「ダイナーの殺し屋たち」感想


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第4話感想

今回の脚本家はいまから30年以上前、幻のルパン三世の映画三作目を手掛けるはずだった押井守氏。

彼の手掛けた「ぶらどらぶ」はノリの寒さと古さで2話切りしたため今回の脚本には若干の不安視をしていたがむしろ押井ワールドのルパンが見られた良好なストーリーだったため一安心。

このへんは各制作陣によるルパンたちの動かし方の解釈の違いを楽しむのも乙なものだ。

ミステリーものだっていってるのにミステリーものに非常に疎くて申し訳ないが、調べたらヘミングウェイの短編小説「The Killers(殺し屋)」をモチーフにしてストーリーを忠実になぞっていたようで、だからミステリーものが好きでその作品を読んだことがある方であればより楽しめたのではないだろうか。

ハムエッグサンドとベーコンエッグサンドを注文したこと、ウェイトレスとコックが縛られていたこと、アンダースンは酒場に来るかと思いや来ずじまいで部屋で一人ベッドの上に横になっていたことがその小説の内容のとおり。

冒頭~中盤まではルパン一味が全く出てこなく(五エ門や銭形に至っては一度も出てきていない)どこかのウェイトレスの女性と謎の男二人の会話で展開されていたけれど、会話そのもののワードチョイスは独特だったし、あと、そこにはヘミングウェイの短編小説を含めた多数の作品から引用したであろうワードも散りばめられてた。

wikipediaと照らし合わせたところ、「白い象のような山並み(ダイナーの店名)」「殺し屋」「簡単な質問」「十人のインディアン」「今日は金曜日」「男だけの世界」「アルプスの牧歌」「ケ・ティ・ディーチェ・ラ・パートリア(祖国は汝に何を訴えるか)?」「贈り物のカナリア」は確認できたかな。

4回ほど視聴したけれど私の実感としては、最後のルパン本人によるネタバラシも含めて見れば見るほど評価が上がっていくスルメ作品に思えた。

なんたって前半の12分間の殺し屋2人とウェイトレスの会話における単語のチョイスがいままでのエピソードではまず見られなかった独特さがあったし、今となってはもみあげや帽子、あと口ぶりで目元隠してももみあげでルパンと次元の変装なのが一目瞭然だったけれど初見時は気づかなかったしな。

というか実はサンサーラナーガ2っちゅうSFCの作品しか知らないんだよね押井守作品。

でもあの作品もけっこうストーリーやシステムは独特で、輪廻転生(サンサーラ)を含め仏教やヒンズー教、バラモン教あたりの教えがもとになってるし「はらたま」なんて立ち食いそばやがあってそこで情報聞けるのは押井守ならではだ。

しかもストーリー中にパートナーとして連れて行く竜の子を産むイベントがあるんだけど、子の名前を申請するのにギルドという名の役所をたらい回しにされたり(挙げ句の果てに時間になったら機械的に受付を打ち切って次の日に来いと言われてはらたまで一晩眠ることを余儀なくされる始末)、竜ジステンパーなんちゅう病気にもかかったり、とある階層では通過が変わって両替が必要になるんだけどレートが4つくらいあったり、武器は使用回数があったり、アムリタっちゅう黒い竜を連れた女の人を追って全8階層ある世界を上の階層へと移動していくストーリーなんだけど、上の階層にワープした瞬間下の階層が崩壊していったことが第7階層で語られたり、最後の第8階層はラスダン的位置付けなのかすべてダンジョンで構成されていたりと他のRPGとは違う個性が与えられていたっけね。

それはさておき、やはり見ておきたいのは前半のウェイトレスと二人の殺し屋のウェイトレスの頭の良さを調べてきれものだとわかると単刀直入にターゲットの居場所を聞き出していき、メシの感想に至るまでの会話からの殺し屋らによる銃の撃ち合い、そしてその混乱に乗じてダイナーを脱出してターゲットの男の元に向かいお宝だけを失敬してモチーフとなった作品の通りに命を奪うことはしなかった峰不二子ってこれ全部じゃん。

つまりは全編見ろってことだ。

こういう一つの型にはまらない独特なストーリーで描かれるルパンも見るべきだと思うんだけれど、そういうエピソードは好まれなくなってしまったのかな、視聴者の賛否が分かれてしまってして悲しい。

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