小林さんちのメイドラゴンS第9話「いろいろワケがありまして(エルマざんまいです)」感想
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第9話感想
サブタイトルのとおりエルマの労組結成、エルマとカンナ、才川、翔太のピクニック、エルマとトールのタイマン勝負、とエルマ盛りだくさんの内容。
短編を集めたものなのでエルマの感情が3つ目のエピソードだけいきなりすっ飛んでた。
1つ目のエピソードから順番に見ていくと、まずはエルマが会社に対する待遇改善を求めたがそれは入手困難でどうしてもほしかった駅前の限定スイーツを買うっちゅうある意味でバカバカしくある意味で切実な理由だった。
小林さんらはもはや他人任せだったしすっかり社畜になってたわ。
とはいえ、ほしいスイーツを買うために待遇改善の提案書を百科事典くらいはあろう分厚い書類にまとめ上げ、どこに時間があるのか社員の社内での行動を観察してまとめ、他の社員をも巻き込んでいくなんてそんなバイタリティはもはやドラゴンにしかなかったか。
あっさり風味で終わってしまい本当はもっとエルマが社員を巻き込んでいく様子をひぐらしのなく頃にでおじに虐待されてる沙都子を助けるために村の人巻き込んで児童相談所に連日座り込む前原圭一ばりの描写で見たかったがそこまでは叶わなかったか。
もうちょい日本的な大人の世界の洗礼を受けてどう抗うかを描いて欲しかったが、本来は残業が連日何時間もあること自体が間違っているからなんとも言えないのよね。
エルマは社内コンサルできるんじゃないのかこれ。
ちなみに現実の会社で待遇改善に向けての運動起こしたらそれこそ会社ってのはムラ社会の組織的な集まりだから反乱分子とみなされて解雇される、または待遇を悪化させて自己都合で解雇するように促すのが関の山だからね、抜け出すためには退職するしかないわけで。
だから、働きたくないってTwitterでぐちぐち言ってるならスマホゲーでガチャに金吸われてないで今からでもいいから不労所得の仕組みづくりをしろって話よ。
2つ目のエピソードはカンナたち3人のピクニックにエルマがつきそうストーリー、勝手に山の中を探検しにいった3人を叱るも甘い花の蜜につい吸い寄せられるエルマはチョロかったな…
あと、エルマはやはりドラゴンとあってかクマさえも逃げ出すほどの気迫を持ってた。
龍脈探検から戻ってきた翔太たちがエルマがいないことに気づき、これ以上は動き回るのはやめようとトランプ遊びに興じてずっと待ってたっちゅう様子の描写もグッド、まあそもそもは勝手に探検に出かけたことから始まってるから差し引きプラマイゼロではあるけれど。
そして翔太に魔法をかけるのは禁物だった、なぜなら常にルコアから逆セクハラさせられてて警戒されているからって理由付けもバッチリ。
龍脈なんて風水や陰陽道に関係するワードが出てきておじさんびっくりしたよ、ちなみに龍脈ってのは山の中を通ってるとされる、「気」のルートで、その先には住むと一族の繁栄が約束されてる龍穴が存在してる。
魔法使いだけあって陰陽道にも精通してた。
まさかドラゴンだけに龍脈ってか!?
3つ目のストーリーはどうしたよエルマ突然にってエピソード、いや本当にどうしたの、なにせいままでのエピソードとは打って変わっていきなりトールに決闘を申し込んでるんだもの。
さっきまでカンナや才川、翔太のピクニックに喜んでついていってたじゃない。
そんなエルマなんだけどトールに決闘を挑んだ理由は聞いてびっくり、簡単に言ってしまえば「もっと私をみてほしい」って完全に百合だった。
つまりは人間界に来てから、トールが小林さんや才川含め人間たちと楽しそうに遊んでるのが気に入らない、と。
自分のことを見て欲しいって嫉妬だけで広いフィールドを用意してもらい、低予算バトルもの作品では決して見られない動きと背景描写でガチンコの勝負を繰り広げるこの2人、完全に気が合ってるんだよな。
いや、この数分の戦いの描写で格闘して地面が大きくえぐられ、マグマも地中から湧き出してくるなんてドラゴンボール顔負けじゃないのかな。
心ない輩による放火事件は起きたが京アニは健在だぞってのも示してくれてた。
ずっと見守っていた小林さんによるタダ飯は美味いだろうし決闘の最後がこちょこちょ耐久って数分前の大地のえぐられかたとは比べ物にならない落差もよかった。
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