MARS RED第1話「陽のあたる場所」感想
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第1話感想
今回は半年ぶりに汽車で東京駅に戻ってきた前田少佐を第十六特務隊の森山が出迎え、月島の地下奥深くにあるとある施設へと向かい、いくつかの扉と階段を進んだ先、一番奥に分厚いガラスで仕切られた小部屋がありそこには一人の和装の若い女性が座っていたエピソード。
その女性は舞台女優の岬で、6日前に舞台稽古中の事故が起き瀕死の重症を負ったが直後になにかに感染し舌にスティグマができ4時間後に傷が治癒しその後施設に収容されたという、意思疎通はできないようだが台本を差し入れると演じる予定だった舞台を一人複数役で演じ始めた。
前田はさっそく岬についての調査を開始した、手始めに帝国劇場へと向かい、事故が起きた当時のまま保存されている舞台において雇われ役者のデフロットから事故の状況を少しだけ聞くことができた。
さらにデフロットにより岬は誰かに舞台のサロメを演じている舞台を見たかったことが伝えられた、前田が劇場から出たタイミングにおいて岬は施設から脱走したとの報告を聞き、急いで月島へと向かい負傷した軍人を見舞う。
そのころ、岬は新大橋を渡り夜通し歩き続け前田を見つけた、軍刀を抜こうとする前田の手を取り、朝日が上ってきたところで彼女はスティグマを残し灰となった。
その功績が讃えられた前田は二段階特進し、第十六特務隊の隊長としてヴァンパイアの拘束、処分任務が命じられたのであった。
原作はこれ音楽朗読劇みたいね、舞台作品がアニメ化されるのは激レアなわけだけど、大正時代に今風の葵って名前の女性いるのか?と疑問に思ってしまった。
1話まるまる当作品の導入部分、舞台事故で瀕死の重傷を負うもヴァンパイアになったことで傷も癒えた若い女性を軍が地下奥深くの薄暗い施設に隔離したんだけど、どうやら施設に赴いた前田が自分の舞台を見てくれたことで彼を求め夜中に抜け出して軍人を次々と襲いさまようも、朝を迎え見つけ出した前田に愛の言葉を伝えたところで自分も灰になってしまった、そんなストーリー。
女性向けっぽいんだけど男性でも見れる感じ。
ヴァンパイアは若い女性をターゲットにするのと、日光を浴びると灰になるってのはヴァンパイアの基本的な設定を踏襲。
ヴァンパイアは月島の地下にある施設に隔離され研究が行われるわけだけどえらい防護体制だったな、なんぼ扉と長い通路と階段があったよ、前田も「長い」とつい漏らしてしまうくらい距離があるらしいがあれ東京湾の海底に作る技術が大正時代にはすでにあったというのか。
岬はようやく掴み取った舞台の主役の座を稽古中の事故で重傷になってしまったことで誰にも見せられなくなったからああしてひとり演じてる姿を誰かに見て欲しかったんだろうと思うと無念でならんな。
彼女は一人舞台を見てくれた前田のことを愛してしまったんかな、だから前田が部屋から出ていったことで施設を抜け出してしまったと。
それとも実は前田の顔も知らない許嫁こそ岬だった?その場合前田は許嫁の名は知ってることになるのか、逆に岬は写真で前田のことを知っていてそこで面識はあるんだろう、将来の結婚相手にだけ見せるサロメの本番、この方が展開としてはしっくりくるな。
デフロットなる一見ただのモブに見えて公式HP上でキャラ紹介もなされてるモブでない外国人のお雇い役者の存在も気になる。
大正12年初夏、だから関東大震災のわずか数ヶ月前(これは今後の展開で描かれてくるだろうか)、舞台となる東京の時代考証も見ていた。
大戦→第一次世界大戦、日本は戦勝国なのでOK
東京駅→原型(破壊されたのは昭和20年5月の山手大空襲)、だからOK、なお、当時の東京駅は乗降口が分離していたのも描かれている。
帝国ホテル→大正12年7月に2代目本館完成、直前らしいので5月~6月ごろか、だからこれもOK、正面だけなのは資料が少ないから仕方ない
月島の埋め立て→明治25年に隅田川澪浚計画(船が通れるよう隅田川の底に溜まった砂をさらう計画)で発生した残土により埋め立てが行われた、これもOK
ということで簡単にだけど調べた結果、時代考証はしっかり行われていたことがわかった。
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