NIGHT HEAD 2041第3話「錯綜、契機-Awakening-」感想
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第3話感想
ようやく?というかなんというか、追う側と追われる側、能力者の兄弟2組が対峙するかたちで出会うことになってしまった。
黒木兄弟と霧原兄弟は記憶そのものが共有されているのか?それとも霧原直也が黒木兄弟の心の内を目にした、その光景が4にんのなかで共有されているのか?そこまでは分からなかったけれど、出会ってからの初手が幼い黒木兄弟の描写を見るなるなにやら意味ありげな描写だった。
とともに能力者の家庭がことごとく家族に恵まれて円満だったのを見るに、能力者とくくられてはいるけれどその実、近所を歩けばどこにでもいる一人の平凡な少年であることを感じさせられるね。
ソーダ、サイダー、炭酸飲料の泡が弾けて消えるさまはその円満な家庭もいずれは弾けて消えるさまを現している、能力者ってだけで悪い奴らから狙われてしまうのだ。
逆にソーダこそ二組の能力者兄弟が出会うきっかけにもなっていた、炭酸のたくさんの泡は消えていくことで、泡の後ろにいる存在を出現させる、目にすることにもなるのか。
後半に出てきた少年の部屋に何故に彼とは一切関係がなさそうな双海翔子の写真が飾られているのか?やはり彼も双海翔子と一度、あるいは複数回会っているのではないか?と謎も深まってきた。
主に描かれたのは高校で広まってるけったいなオカルト要素、具体的にはある高校生が犬を殺害したが、その犬は実は団地に住んでて他人をマインドコントロールさせられる能力者の少年が飼っていて、少年の恨みや怒りがちょうどその高校生が通ってる学校で局地的に流行している黒魔術とうまく噛み合ってしまい、相次ぐ自殺騒ぎにまで発展した話。
黒魔術をやってる部室にはこれみよがしに学研のオカルト専門雑誌「ムー」まであったぞ、ムーもそちらの世界ではすでに違法図書でもう出版できないのか。
でもオカルトは特定の人物への崇拝につながることからすでに違法になってしまっている、けど高校生が安易に違法のはずの黒魔術に手を出しているように、日本中探せば隠れてこっそりバレなければいいとオカルトに興味を持っている人物は多数いるんだろう。
オカルト、陰謀論、カルト宗教・・・自分が「なにかに目覚めた!」と思い込んでいる人物がハマりやすいものだらけだ。
つまりは自殺騒ぎの大元にあったのは犬殺しと飼い主の少年のマインドコントロールがあったとそういうわけだ。
高校生が自殺している描写が結構エグい、校舎で他の生徒から見えるアングルでの首吊り、教室で自傷行為による失血、あとは飛び降りからの胸部あるいは腹部に串刺しって書いているだけで飲み物が飲めなくなる。
しかも首吊りと串刺しをしているのはどこにでもいる普通の女子生徒だしな。
猟奇的な自殺をさせる、そこまでマインドコントロールさせるほど少年は強い恨みを持ってるってことよ、ってことは、ペットの小太郎はかなり凄惨な殺され方をされたってことだな。
で、その少年の能力には保安隊でさえ無力だったってのが見どころ、それもそのはず、彼らは「能力者として覚醒する」ってことだから、いまのところは能力者ではないから。
現状能力者でない人が能力者の能力を制御できるわけもないのである。
一方で能力者である黒木兄弟と小林君枝は少年のマインドコントロールの全く影響を受けてないってのが対照的。
能力者として覚醒するとはどういうことだ、フィクション作品ではよくある設定ではあるけれどその能力者ってのはどこかのタイミングで体内に何かを植え付けられる後天的なものなのか?そういえば双海翔子もなにやら何らかの実験体になっていたな。
一方で霧原兄弟はまず研究所に拉致されてから解放されるまで20数年会えなかった両親に会おうとなったが、家はなにか事件があったのちに火災にあったんだろう、立入禁止のロープが張られているうえフェンスの一部がそのまま放置されていたうえ、営んでいた工場も閉鎖されていた、ここで両親は何者かに殺害された可能性が大きいことが見えてくる。
これみよがしに同じ敷地内に放置されているほこらはなんだ、霧原兄弟の父親あのほこらにいる神様に守られるかたちで工場の経営を安定基盤に乗せられたみたいな設定でもあるか?
今回の学校で起きたオカルト話自体は重要ではなさそうに見えるが、その後に霧原兄弟と黒木兄弟の出会いを導いたという意味では重要だったし、とりあえずこの先のストーリーも見ることにしようか。
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