王様ランキング第4話「初めての旅」感想
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第4話感想
ボッジの旅は一筋縄ではなかった、全然救いようがなかったんだもの。
街でスリにカバン盗まれて、大男からはイケニエに間違われて食べられそうになり、うまそうな肉に毒のナイフが仕込まれ、業火が燃え盛る地獄の門に落とされたというんだから。
しかも死んだ動物の命はまた新たな命となって蘇るって話をしたあとにボッジはイケニエにさせられてたからな、ここで自分が死ねばって考えには絶対にならないのがボッジの精神的な強さだよ。
ちなみに生物が死ぬと謎の何かにより新たな命として輪廻転生するのは生命の尊さを示すとともにこれもまたあとあとの伏線かな、のちに死後の世界である「冥府」の存在がほのめかされ、「父の力を欲するダイダ」なんていう描写があったしね。
と同時にダイダは7位から90位にまでランキングを一気に落とされてしまったけどな。
ドーマス…やはりあなたはやってしまわれたのですね、たしかに先代の国王ボッスが亡くなって次代の王を決める内密の会議でもボッジ推しではなかったのにボッジと旅をすることになったから道中で何かあるだろうとは思っていたがまさかそう来てしまったの。
盗まれた手紙の中にヒリングからの手紙が入っていたことが分かった時の発言「まあ仕方ないか」でピンときただろう、あ、これはドーマスが何者かを雇って盗ませたな、と。
途中の街において買い出しといいつつ何か買ったような様子はなかったからね、だから買い出しってのは口実で、本当はその雇った輩にボッジを眠らせてカバンを盗み出す段取りを打ち合わせていたとしか言いようがない。
カバンを盗むことそのものが目的なので見つかったとき中身はそのままあったことに違和感はない。
その後訪れた街で食事中ホクロにあることを聞いていたけれどこれもやはりあとあと起こることを予見していたね。
とはいえ、ドーマスは国王の命でボッジを暗殺する役目を仰せられたが自分にとってはそれは自分の信念としてやりたくない仕事でもあった、ということもわかった。
ボッジの剣術の稽古の様子を通して耳が聞こえなくても不器用ながら強くなりたいって意志を感じられたがダイダの方が強かったからダイダ派に鞍替えしたらダイダからボッジを暗殺せよなんて命じられたもんだからやらざるを得ない、粛々と話は進んでいったがその裏では誰にもバレないように葛藤していたのか。
このへんは王宮でなくてもそこらへんの会社でも見られる光景だな、上からおりてきた指示は明らかに間違ってるとわかってるんだけど上がそういうんだからヒラの自分はそのとおりにやるしかない、で上から責任負わされたうえあまつさえクビも切られるのは自分っていうこの理不尽さね。
無邪気に食事するボッジを横になんちゅう会話をしてるんだってシーンではあるが、ダイダから「俺に忠誠を誓ってるんだろ?ならやれるよな?」って命令に対するドーマスの葛藤をえがくとしたらやっぱり食事シーンになっちゃうよね。
これがダイダのやることかよ!
民衆のなかにもいるであろうボッジ派の勢いが強まらないようにヒリングから許された旅を使って粛清させようとしてるっていうんだから。
これじゃダイダのやってることは北の黒電話と変わらないよやっぱり。
悪評が立つのを恐れて兄を殺そうとしてるんだもの、北の黒電話と某空港で暗殺された兄のマサオさんの関係といっしょ。
ドーマスはボッジの剣術の師匠にも関わらずダイダに惚れ込んだ男だから使いやすいってことかよ。
でもこれも前国王の存在の大きさがそのままダイダにのしかかってきてるってことだからな、ランキングが90位になったのが相当応えただろうな。
国力をランキングなる具体的な数字でで示されるとかそら先鋭化する人物も現れるよ、なにも才能がない人物にとってはこの目先の数字が評価になってしまうからね。
夢で出てきたパンドラの箱の最後に残った希望であるところのボッジまで否定してまで強くなろうとしてるってことはそうとうな覚悟を決めてるってことよ。
若いなりの焦りがあるんだろうなこれな、結果的に若害化しちゃってるけれども。
ボッジはこれは生存フラグだろう、ドラクエ3のオルテガと一緒、ドーマスからは冥府なんて名称が出てきたし、わざわざ男が仕掛けた野生生物用の落とし穴に落ちて穴の底にあったトゲトゲのワナからギリギリ逃れた描写を描いてきたのも関連性はあるよな。
ヒリングはボッジを送り出したときの本当にあの予感がどうやら予感止まりではなく現実になりそうだ。
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