シャドーハウス第6話「庭園迷路」感想
前回の感想

第6話感想
今回はエミリコたち生き人形たちのお披露目が続くなかで試験担当のエドワードに庭園へと案内されたシャドーたちと離れ離れになってしまいお留守番をすることになるも、お菓子の中に隠されていたヒントをもとに扉の鍵を開けて庭園へと向かうと、そこには広い迷路があって、エドワードにより迷路のどこかにいる主人をすす時計が落ちる約2時間以内に見つけて助け出し出口に向かわなければ落選になってしまう試練を受けることになったエピソード。
この試練では1つだけ持ち出しがOK、みんな思い思いのアイテムを持ち出し、全員にそれぞれ一つずつ支給された道具袋に入っていた地図を手がかりに、ルウとリッキーがペアを組み主人を探す一方で、ほとんど直感で乳母車を選んだエミリコは押して迷路を歩いているとばったり出くわしたラムと穴を避け、長く急な坂道のある迷路を協力して上りつつ探索していた。
一方でケイトは下が茨で生い茂っている場所において鳥かごに吊るされていてエミリコが来るのを待っている間に、自力ですすを使い爆発を起こし小屋から脱出したジョンからプロポーズされてしまう。
これら一連の様子はシャドーの居場所を含め館の中から上流のお影様により見られていて、エミリコは他の生き人形たちだけでなく、ここでも「お花畑」と評されていたのであった。
前回のダンスシーンでの怒りの1ランクダウンも含め、迷路攻略中に本当に必要としていたアイテムが他人(ランタン、ラムが所持、自身はマスクを選び逆に視界が狭まる)に取られている一幕もあり自分の性格がことごとく裏目に出てしまうリッキー。
逆に誰もが「お花畑」と評すところのエミリコがエドワードの思い描くシナリオを皮肉るかのように(当然本人にそんな気はないんだが)最初に鍵のヒントを見つけ庭園への扉を開けたことによりこのお披露目の展開を動かしていく、そんな流れ。
その一方でこのお披露目におけるエドワードの側の事情も明らかになってきた。
エミリコとケイトは互いの「個」を尊重しあってるから生き人形はシャドーの「顔」となることを徹底的に求められるお屋敷の厳格なルール上、お披露目のお屋敷での見極めでも何もしなかったラムとシャーリー組以上に不利な評価を得ることになってしまったが、以前何回か描かれた大掃除や深夜の屋敷見回りのときもそうだったけれど実は生き人形だけの環境だとアホな一面もあるけれど、お助けアイテムをめぐるリッキーとショーンの言い争いを仲介したり、パン好きが功を奏し用意されたパンの中にあったカギを見つけるヒントを一番最初に見つけたりとここぞというときはお姉さんになって頼りになるのがエミリコなのだ。
だがそのここぞというときがくる機会が少なく、さらにシャドーがいる前では顔にならないといけないこともあり絶対に訪れることがないためシャドーからもお花畑と評されてしまうのである。
ひとりでは重そうな乳母車を押してラムにも手伝ってもらい迷路にある急坂を上り切る、ここはあのとき深夜の見回りにおいてショーンやラムと仲良くなったのがうまい具合に動いているみたいだ。
ラムも深夜の見回りのときを含めあんまり発言するシーンがなかったけれど、ここにきてお友達の困難に対応すべくようやく積極的になりだした感じ。
でも制限時間が2時間弱って時限があるにもかかわらず試験中わりとのんきで楽観的な動き方をしているのはわりとエミリコの弱点になりそうな気もする。
一方でエドワードの側も他の上級シャドーや生き人形たちから試験官としての裁量が見られていて、自身の発言を見るにわりと完璧主義なところがあるらしい、だからあのとき自分が思い描いた通りの試験結果にならない苛立ちが顔と言動にモロに出ていたというのだ、リッキーが主人の後をつけて庭園に行こうとしたときの発言がその象徴。
そしてこのお披露目、試験官サイドにも必ず1組落とさないとやる気が無いと評価されてしまうなる謎すぎる不文律があるらしいけれど、誰を落とすかは試験内容を考えているときに決めているらしいね。
そのへんは生き人形たちの事前情報があらかじめ伝えられているのかな。
じゃあエドワードは誰を落とすつもりであったかというと、「お花畑」と評価されていて自分も試験中に評価を簡単に2ランクほど下げギリギリの淵に追いやったエミリコとケイトを試験で落とす予定にしていたと思われる。
だから試験でケイトが閉じ込められている場所があんなに難易度の高く、下が茨で生い茂った鳥かごで、そこから落ちるとトゲで服がズタボロになったり顔を傷つけたりして救出することができずに「はいさようなら」ってなところだったわけだ。
ここまではおそらくエドワードの思い描いているシナリオ。
でもやはりそこは生き人形たちも人間のような思考を持っているからそれぞれの考えもあるのでエドワードの思ったとおりの展開になることは絶対になく、そこで苛立ちが募り、ここは一旦音楽で気分を落ち着かせようとピアノを弾いたときにエドワードはこのタイミングでエミリコたちが好き勝手やってくるだろう、そうすればさらに評価を下げてトゲ山にいってらっしゃーいできると淡い期待をしていたんだろうね。
でも最初に動き出したのが予想に反してお披露目開始時に評価が高かったリッキーだったもんだからあの怒りの1ランクダウンだったとそういうわけだった、「てめえ勝手に何してんだよここはエミリコがしでかすシーンだろ」っていったところ、ちなみにエミリコたちは一番「最後」にダンスをしていたのもまた皮肉なものだ。
もっというと、カギを開けて庭園に一番最初に出てきたのもこれまた優秀なリッキーやルウではなく、一番評価が低かったはずのエミリコだったのも思ったとおりにお披露目がうまく進んでいかないエドワードの苛立ちに拍車をかけているかな。
そして見た目がすすで真っ黒だったのになんとエドワードからも試験の様子を監視している根性の曲がった上位シャドーからも全くお咎めがないシャドーが約1人(ジョンね)いたんだけど、どうやらこいつら、ケイトたちを落とすことに集中しているあまり、他人のみてくれにはまったく興味がないらしい。
このお披露目は攻略していく生き人形だけでなく、エドワードというか試験官が用意した試験の内容も含め、上位シャドーたちの道楽の場だったというのか、こいつら本当に根性が曲がっているな。
あそこで鳥かごに入ったケイトにプロポーズできるジョンある意味強いよな、むしろ罰ゲームを受けるケイトにささげる見せしめのプロポーズにしか思えんぞ。
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