スーパーカブ第2話「礼子」感想
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第2話感想
今回は小熊が家庭科の授業でヘルメットとグローブが入る巾着袋を作り、スーパーカブで通学するようになったことを知った斜め前に座ってるクラスメイトの礼子からカブを見せてほしいと言われ渋々承諾して校内の駐輪場で見せたかわりに礼子が通学に使っている郵政カブのMD90を見せてもらうことになったエピソード。
同じカブ乗りのクラスメイトと友達になった小熊、それでもお風呂に入り天気予報を聞きながら朝食を用意するいつもどおりの日常が淡々と続いていくもレトルト食品のストックが減っていたことに気づく。
燃料計をチェックし制限速度を守り通学した小熊はこの日、礼子のカブの隣に停め昼食をなかば強引に駐輪場に連れられた彼女とともに食べ、カブで移動範囲が広がり、遠くにいくことの喜びがあることを知った。
帰り道、小熊は礼子が話してくれたことを思い返してついついウインカーを切り忘れるシーンがあるも、ちょっと遠くにあるスーパーでいつものレトルト商品を買い漁る。
スーパーからの帰り、駐車場から出るときにチェーンキーを買おうか迷ったが、それは明日の放課後でいいかとそのままカブを走らせるのであった。
開幕からMOTHER2のラストの方で出てきそうななにかいままでとは全く違う、新しい日々が始まったことを実感させるようなBGMから始まった。

今回新キャラ礼子が登場、彼女はカブのなかでもに乗ってるんだけど、この作品には郵政カブをガチガチにチューンして乗ってる変態JKがいるのか!
しかも電子制御になって「いじりがいがない」現在の型式のではなく、「いじりがいがある」理由で古いのをチョイスとか心がもうすっかり40~50歳くらいのおじさんじゃない。
あ、彼女の言う「富田林の本社」ってのはカスタムパーツを調達してる武川のことね。
よく見るとMD90なのに黄色ではなくピンク色のナンバー、だからチューンしたことで排気量も91cc~125cc以下にアップされているってことになる。
ちなみに郵政カブはその通称の通り郵便配達に特化したタイプなので郵便局専用、だから新車では買えないけれど、払い下げられた中古であれば私たち一般人も購入可能、Youtubeでは中古で購入した人物による郵政カブの動画が大量に投稿されている。
ところで、あのボテ箱は売られていたときから取り付けられたまんまなのか、それともどこかのボテ箱卸してる業者から購入したか、見たところ郵便配達用の箱とは異なる形のようにも見えるけれど。
原付で国内外を走った大泉もミスターも目をひん剥くカブガチ勢が出てきたら見ないわけにはいかないじゃない。
安アニメなら適当に描きがちなカブを発進させるシーンを非常に細かく描いていたしな。
一方で小熊ちゃんの描写だけど、やっぱり彼女の描写はいいね。
まずは以前燃料切れを起こしちゃい予備の燃料でなんとかGSに到着したことを受け出発前に燃料計をチェックするようになり、教室に向かうとき、牧場で愛馬をあやす感じでカブの座面をポンポンとやる愛おしい所作、クラスメイトで同じカブ乗りの礼子と知り合い、次の日からは駐輪場で彼女の愛車の隣に停めるようになり、オッサン同士ツーリングの途中に立ち寄ったコンビニの駐車場でコーヒー飲んで軽食食いながら休憩して談笑するかのようにカブと一緒にお昼をともにするようになり(あの描写はまさに大型連休の片田舎の広い駐車場があるコンビニでよく見かける)、遠慮しちゃって食事は冷たいけれど談笑は温かく感じ、カブに入れ込んでレトルト食品のストックがなくなりかけていることにようやく気づき、お昼に礼子の発言を受けてちょっと遠くのスーパーに冒険してみちゃい、明日もカブに乗りたいから防犯用のチェーンキーは明日の放課後に買おうってなり、いろいろ日常に起きた変化を思い返しちゃっててついついウインカーを切り忘れちゃい、風景描写と表情と所作の変化でいままでとはちょっとずつ変わりつつあるいまの状況を説明し、セリフはモノローグを含めて最低限に留めるのも相まってすべてがいいじゃない、これがラノベ原作とは思えない。
礼子が言うカブに乗ったことで行動範囲が広くなったことを事前にストックが尽きかけてるレトルト食品を描き、放課後にちょっと遠くのスーパーに足を伸ばして買い込んでいく日常シーンで描写するのが本当に最高。
明日もカブに乗りたいから買い忘れたものを買うイベントをわざわざ明日に回すのもグッと来るし、あとはずっと斜め前に座っていて静かに本を読んでていままでは名前は知っていたけれど顔は知らなかった子とカブを共通の話題に話すようになり少しずつ表情が明るくなっていく小熊ちゃんね、ここもいいね。
ラスト、放課後に脇目も振らずそそくさと帰ってどこに行ったかと思ったら、どこかの高台で遠くにそびえる富士山を眺める礼子がいたっけね、ホラ、身延!本栖湖!亜咲花のOP曲!!ピーノ!!!
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